Salesforce Marketing Cloud の Marketing Cloud Connectとは?

Salesforce Marketing Cloud の Marketing Cloud Connectとは?
概要から特長まで分かりやすく説明します!

2023-03-30 17:30

もくじ

はじめに

以前の記事で Salesforce Marketing Cloud の製品の概要や特長をご紹介いたしました。
今回は Marketing Cloud において、主にB to C マーケティングに活用される Marketing Cloud Engagement のコネクタ製品である Marketing Cloud Connect について、ご紹介いたします。
(以降、Marketing Cloud Engagement を Marketing Cloud としてご説明いたします。)

Marketing Cloud Connect とは?

Marketing Cloud Connect は、Sales Cloud または Service Cloud と Marketing Cloud を統合するコネクタ機能です。
"コネクタ"とは、主に相互のシステム間でのデータ連携を実現することを指しており、これにより Marketing Cloud の強力なマーケティング機能と Salesforce のデータ管理、セグメンテーション、およびキャンペーン管理を統合させることができます。
(以降、Sales Cloud または Service Cloud を Salesforce としてご説明いたします)

Marketing Cloud Connect の特長
Marketing Cloud Connect は Sales Cloud や Service Cloud と Marketing Cloud を連携させるコネクタ機能です。

Marketing Cloud Connect の特長

Salesforce は 非常に強力な データ管理機能を有している一方、メールマーケティング機能やマルチチャネルでのメッセージ施策の実行という観点ではできることの範囲が限定的となっているかと思います。
その為、Salesforce のデータに対して施策実行をする際は、メール配信システム等の他のツールを併用しているケースは少なくありません。
Marketing Cloud は非常に強力なマーケティング自動化機能を有している一方、CRM 等のデータ管理機能においては高い柔軟性があるものではないため、データ管理は他のCRM ツールと併用し、施策実行に特化したツールとして活用されているケースが多いように思われます。
このように、他のツールと併用する場合は、データ連携のためのシステム構築やシステムの運用に多大なコストをかけている場合があったり、或いは手作業でデータの移行作業を日常的に行っている場合があったりと課題を抱えられている方も多く見受けられます。
Marketing Cloud Connect を利用することで、システム構築やそのシステムの運用にコストをかけることなく、Salesforce と Marketing Cloud を 統合し、互いの製品の特長を生かした非常に柔軟性の高いデータ管理・施策実行の基盤を構成することができるようになります。

Marketing Cloud Connect の特長
Marketing Cloud Connet を利用することにより高度な CRM & マーケティング基盤を構成することができます。

Marketing Cloud Connect の機能

Marketing Cloud Connect の主な機能は以下の通りとなっています。

Sales Cloud または Service Cloud とのデータの同期機能

最も活用されている機能として挙げられるのが、Sales Cloud または Service Cloud とのデータの同期機能です。
この機能では、Salesforce の標準オブジェクトやカスタムオブジェクト内のデータを Marketing Cloud の同期済みデータエクステンションと呼ばれるデータテーブルに一定間隔(最短15分間隔)で同期させることができます。
これにより、利用者は Salesforce から Marketing Cloud にデータを手動でインポート・エクスポートする必要がなくなります。そして、Automation Studio(オートメーションスタジオ) や Journey Builder(ジャーニービルダー) 等の Marketing Cloud の自動化機能を活用することで、リアルタイム性を確保した施策実行が可能になります。

Marketing Cloud メールの直接送信機能

前述のデータの同期では、Salesforce のデータを Marketing Cloud に同期させるという機能のご説明でしたが、Salesforce の管理画面から、リード、取引先責任者、個人取引先、キャンペーン、レポートへの一括 Eメール送信を行うこともできます。
送信するメールコンテンツ(文面)は Marketing Cloud の Content Builder 内の エディターを利用することができるため、使いやすいドラッグ&ドロップ インターフェイスでの容易な操作や、豊富なメールテンプレートを活用して洗練されたコンテンツを作成することができます。
また、メール配信時のURLクリック情報等のトラッキングデータも Salesforce に反映させることができるため、Salesforce 上でのメールマーケティングの最適化を図ることができます。

Journey Builder との連携機能

Marketing Cloud の Journey Builder は、カスタマージャーニーに合わせたシナリオを視覚的に設定し、マルチチャネルでのマーケティングキャンペーンを自動化することができる機能ですが、この機能と連携することができます。
Marketing Cloud Connect を利用することで、Salesforce 側のレコードの登録や更新イベントを監視し、Journey Builder 内でそれらのイベント発生を起点として、シナリオメール等の各種施策を開始することができます。
また、Marketing Cloud 内のレコードで登録や更新があった際に Salesforce の指定のオブジェクトへ書き戻す処理も Journey Builder で実現することができます。
例えば、Marketing Cloud の フォーム作成機能である Cloud Pages でアンケートフォームを作成し、アンケートの回答時に Journey Builder のシナリオが開始され、Salesforce 側にアンケートの回答結果を反映させるといった施策を行うことも可能です。

Marketing Cloud Connect の機能
Journey Builder と連携することにより、リアルタイム性を高めた施策が可能となります。

さいごに

Marketing Cloud Connect は、Salesforce や Marketing Cloud をご利用の企業様にとって、業務の効率化や生産性の向上につながる非常に強力な機能です。
システム開発等の高度や知識はは必要なく、Salesforce や Marketing Cloud の管理画面からの設定操作で互いの製品を連携させることができます。
しかしながら、Salesforce や Marketing Cloud の両方を同時に導入される場合や、何れか一方を導入される場合でも、相応の製品理解が必要となる為、ハードルが高いと感じられる場合もあるかと思います。
また、施策全体を最適化させた形で設計し構築することは時間や人員確保の観点で難しい場合もあるため、専門的な知識を有する外部のパートナーと協力して進めることを検討しても良いでしょう。
最適なパートナーと共に Marketing Cloud を最大限活用し、自社の CRM やデジタルマーケティングのパフォーマンスを最大化させましょう。

トライコーンでは、グループ企業である株式会社セプテーニ(※)と共に、Salesforce Marketing Cloudの 導入支援・活用支援サービスを提供しております。 デジタル広告代理店として、ウェブマーケティングや運用型広告で20年以上の実績をもつセプテーニと、25年以上にわたるCRM・Webマーケティング支援活動で培ったトライコーンのノウハウを基に、顧客獲得から優良顧客への育成・維持まで、広範囲にわたりお客様のビジネスの成功を支援いたします。


※株式会社セプテーニは株式会社セールスフォース・ジャパンの Salesforce Marketing Cloud コンサルティングパートナーの認定企業です。 ※「Salesforce」「Salesforce Marketing Cloud」「Marketing Cloud Engagement」「Marketing Cloud Account Engagement」「Marketing Cloud Personalization」「Marketing Cloud Customer Data Platform」「Marketing Cloud Intelligence」は、 Salesforce.com Inc.の登録商標です。