CPM分析

CPM分析とは?顧客をナーチャリングし売上を最大化する方法

2020-06-15 17:00s

CPM分析とは、一定の基準を設けて顧客分析・分類し、その顧客に合わせたナーチャリング(顧客育成)を行うことを意味しています。

また、その指標を導き出すものであり、顧客に寄り添った分析手法と言えます。

さらに、CPM分析を行うことによって、企業の商品やサービスにおけるリピーターの獲得や売り上げの最大化に寄与してきます。

実際、企業には様々なデータが蓄積されており、そのデータを活用することによって売り上げのアップを期待することができます。

しかし、顧客分析方法には、新規顧客の獲得やリピーターの確保以外にも、目的別に様々な分析方法が存在します。

そのため、マーケティング担当者は、どの分析方法が最適なのか選定し実行する際に、お悩みの方も多いかもしれません。

そこで、ここでは特にECサイトのリピーターの育成に効果が見込めるCPM分析についてご紹介していきます。

この記事のポイント!

    「CPM分析」とは、顧客を分析・分類する顧客分析手法。 「CPM分析」はECサイトとの相性が良い。 「ナーチャリング」とは、顧客育成の意であり、近年マーケティングにおいて重要視されている。

CPM分析とは

CPM分析

CPM分析は、顧客ポートフォリオマネジメント(CustomerPortfolioManagement)を略した顧客分析方法です。

これは、企業に蓄積する購買履歴や購買金額といった商品売買に関する顧客データを元にした顧客分析を意味しています。

また、それによって、特に企業の売り上げの最大化やリピーターの獲得に効果を発揮します。

具体的には、顧客を一定の基準によってグルーピングし、その層に合致したマーケティング施策を行うことになります。

その際の、ポイントとしては、ナーチャリング(顧客育成)を行うことです。

そのため、ある程度の期間を設け、その期間内で実行していくことになります。

CPM分析が注目される背景

特にリピーターの獲得のために用いられることの多い顧客分析手法であるCPM分析ですが、これが注目される背景には、ECサイトとの相性が良いことが挙げられます。

というのも、ECサイトの売り上げの内、90%程度はリピーターによる売り上げだと言われているため、リピーターの獲得に適しているCPM分析は相性が良いのです。

Amazonや楽天など大手ECサイトは、私たちの日常と密接に関係しており、日常的に利用するという方も多いのではないでしょうか。

そして、実際それらのサイトをリピートして利用する機会も多いのではないでしょうか。

大手ECサイトは特筆すべき事例ですが、その他のECサイトであっても、リピーターの多いという傾向は同様なのです。

特にECサイトを運営にされている方や、これからECサイトを運営しようと検討している方にとっては、CPM分析を用いた顧客分析によってリピーターを確保することが、事業の成長のポイントになるということです。

CPM分析の方法

実際に、CPM分析を行う際には購買データを元に、顧客をグルーピングしていきます。

一般的には10パターン程度に分類しますが、分類する数や基準については、そのECサイトや企業によって様々です。

というのも、それぞれ扱っている商品やサービスはもちろん、市場や外部環境などが様々で、それによって最適な分類方法が異なってくるからです。

そのため、自社内で顧客分析の基準や分類数を選定するようにしましょう。

グルーピングが済んだら、そのデータを元に実際に施策を練っていくことになります。

この際の方法についても様々な方法があります。サイト自体のデザインを変更することで効果が出る可能性もありますし、コンテンツ量かもしれません。

他にもSEO対策やSNSとの連携、メルマガ、リスティング広告など様々な方法が考えられます。

ナーチャリングとは

ナーチャリングとは

CPM分析を進めるにあたって、外せないのがナーチャリングの考え方。

これは直訳すると育成や養育を意味します。

ECビジネスでは、長期にわたり自社の商品を繰り返し買っていいただけるお客様がとても重要です。

そのようなお客様を増やす、そしてそのようなお客様が買っていただけるものを増やすことがECビジネスの経済面の目的です。

しかし、そのようなお客様は一朝一夕では出来ません。

まず、お試しで購入していただきます。

そのお客様に自社や自社商品のことをご理解いただき、その上でお客様と定期的にかつ適切なコミュニケーションをとってだんだんと自社の商品やサービスを気にいっていただくことでリピートユーザが増えていきます。

この活動がユーザ・ナーチャエリング(顧客育成)に他なりません。

その際に個々のお客様がどの顧客層に属するかを定義して分析する方法がCPM分析です。

つまり、CPM分析の結果を使って顧客育成をするということになります。

ナーチャリングが重要視される背景

中長期的なマーケティング施策として重要視されているナーチャリングです。

背景には購買プロセスの多様化・長期化が起因しているのです。

というのも、現在はスマートフォンをはじめとしてタブレットやパソコンで常時インターネットにアクセスできるようになっており、顧客が商品を購入、サービスを利用するにあたって様々な情報を事前に確保できるようになっています。

すると、商品やサービスの情報を見た直後に購入・利用というよりも、様々な情報に触れた末に購入・利用するようになっています。

つまり、顧客に商品やサービスを継続的に利用していただくために、企業側は個々の顧客に商品やサービスの有用性を訴求し続ける必要があるのです。

結果、中長期的なプランを立てることによって、購買プロセスの多様化・長期化に向き合う必要があるのです。

このような現代の時代背景を考えても、ナーチャリングやCPM分析によって、売り上げの最大化やリピーターの確保に注力する必要があるのです。

RFM分析とは

RFM分析とは

CPM分析やナーチャリングの考え方と類似性のあるものに、RFM分析があります。

これはRecency (直近の購入日)、Frequency (購入頻度)、Monetary (購入金額)の3つの指標で顧客分析を行うことで、顧客を段階的にグルーピングする方法です。

それによって、その段階ごとの顧客の特性が表面化されてきます。

そして、その特性に合わせたマーケティング施策を講じることで、売り上げに結びつけることを意味しています。

また、RFM分析では数値の高い順にランク付けされます。

そのため、このランクの上位層に向けて、企業はマーケティング施策を講じて行くことになります。

RFM分析とCPM分析の違い

RFM分析とCPM分析に類似性があるということで、両者は比較対象となります。

そのため、マーケティング担当者はこれらを比較し、最適な方法を取り入れ施策を練っていく必要が出てきます。

RFM分析が顧客の上位層をターゲティングして行くことになりますので、これは短期的な売上確保に注力している施策と言えるでしょう。

一方で、CPM分析は中長期的なアプローチになります。

というのも、お伝えしてきた通りCPM分析のポイントがナーチャリングであったように、あくまでも顧客の育成が重要だからです。

つまり、CPMは現在のお客様(主にLTVが低いお客様)を将来的な自社にとって優良なお客様にするための分析手法とも言えます。

そして、その分析手法に基づき実施した施策が結果的に売り上げに寄与するのです

RFM分析とCPM分析の関係性

RFM分析は短期的な売上拡大、CPMは中長期的な将来を見据えた売上拡大であり最大化が特徴でした。

もちろん、それぞれ効果的な手法ですが、RFM分析には1つ問題点があります。

それは一度顧客が、離反客に分類されてしまうとアプローチが極めて難しくなるということです。

以前、頻繁に購入しており優良顧客となっていても、一定期間購入がなければ離反客になってしまい、そこから引き戻して分析・分類することができないためです。

結果として、再び優良顧客になる可能性があるにも関わらず、その顧客へのアプローチを断ってしまうことになるのです。

一方で、CPM分析は階層的な分類を行う手法です。

そのため、一定期間の購入がなく一度顧客が離脱してしまったとしても、再びその顧客層に合わせたアプローチを的確に実施することで、復活させることが可能になるのです。

このような観点から、CPM分析は顧客に寄り添った分析手法であると言えます。

実際、一定期間購入がなくても的確なアプローチ、つまりマーケティング施策を講じることができれば、再度購入しリピーターになる可能性は十分にあります。

まとめ

ここでは、特にECサイトのリピーターの確保に効果的なCPM分析についてご紹介してきました。

合わせてCPM分析を行う上で重要な概念となるナーチャリングも解説してきました。

企業の継続的な成長や売り上げの最大化を考える際には、ナーチャリングやCPM分析が重要な手法になります。

また、合わせてRFM分析についてもご紹介してきましたが、こちらはCPMが中長期的な施策であるに対して、短期的な売上拡大を狙った施策として認識されています。

もちろん、どのちらの分析方法も企業の売上拡大には寄与してきますが、持続的な企業の成長を考える際には、CPM分析を活用することで効果的と言えるでしょう。

と一定期間の購入がなかった顧客であってもCPM分析であれば、再度アプローチすることができるので、顧客に寄り添った分析方法になるからです。

マーケティング担当者はもちろん、特にECサイトに関わっている方は、今回ご紹介した方法を参考にしてみてください。

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